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多汗症の治療方法で、ボトックス注射というのを美容外科などの広告で見かけます。
ボトックス注射とは、食中毒の原因として知られるボツリヌス菌の毒素成分を応用して
作られた治療法を言います。
ボツリヌス毒素は、神経の働きを麻痺させる働きがあります。
体内で交感神経が作用すると発汗が促されると言いましたが、
ボツリヌス毒素はこの作用をストップさせてしまいます。
もちろん、治療に用いられるボトックスという薬は、毒素そのものを使うのではなく、
治療用に成分を調節されたものとなっています。
手術に比べれば、注射なので手軽に感じることができるかと思います。
ボトックス注射のメリットとして、多汗症の手術も比較的リスクが少なく受けられるものですが、
ボトックス注射の場合には、身体にメスを入れることがないため、
傷跡は全くと言っていいほど残りません。
まれに、注射による内出血を起こすことはありますが、時間の経過と共にすぐに出血は引いていきます。
また全身麻酔によるリスクもありませんし、手術では特定部位だけが対象となっているものもありましたが、
ボトックス注射はどの部位の多汗症にも適応しています。
精神療法や薬療法による治療とは異なり、すぐに効くという点がメリットといえるでしょう。
しかし、メリットがあればもちろんデメリットもあります。
多汗症にとてもよく効くボトックス注射ですが、もともとのボツリヌスの神経毒性はとても強いものです。
治療には安全な成分を使っているとはいえ、注射する部位、深さを少しでも間違えれば、
腕が上がらなくなったり痺れを起こすこともあります。
適切な部位に適切な方法で施行すればとても安全なものですが、
本来はどういった働きを持つ薬なのか、よく知った上で治療を開始することが大切です。
また、施術者の腕の良し悪しで、今後を大きく作用するものでもありますので、
信頼できる病院や医師を探すことも重要になってきます。
ボトックス注射の効果は永久に続くのでしょうか?
残念ながら多汗症にボトックス注射が効くと言っても、効果は永久的なものではありません。
神経はボトックスによって遮断されても、時間が経つと再生しようとします。
そのため、ボトックス注射は一度打てばそれで終わりというものではありません。
三ヶ月〜一年の間隔を空けながら、継続して注射をする必要があり、
多汗症で悩んでいる部位や個人差によって、効果の持続時間は変わってきます。
このように、効果が永久的なものではないと言うことを知り落胆される人もいるかと思いますが、
多汗症が精神的な部分から引き起こされているものである場合は、
一度のボトックス注射で完治してしまうこともあります。
それは、多汗症の症状が一時的に抑えられたことによって、
「汗をかいてしまうことへの不安・恐怖」が消えることが理由です。
「ボトックス注射は永久的に効く治療法ではありませんが、
多汗症を完治させるためのひとつのステップになり得るものでしょう。