HOME >> 精神治療
多汗症は、精神的なことが原因と考えられる場合もありため、精神療法によって
症状の改善がみられることもあります。
特に汗に対して恐怖心や不関心を強く持っている場合なら、心身療法による治療を試してみるのも、
多汗症の治療方法のひとつだともいえます。
精神療法にはたくさんの種類がありますが、薬や、手術のように効果が目に見えて分かりやすいものではないので、
長期間に治療に及ぶ人も多いようです。
しかし、逆に、あっという間に多汗症の悩みから開放される人もいるようなので、
興味のある人は、カウンセリングなどを受けてみるのがいいでしょう。
精神療法の中に、「精神分析療法」というものがあります。
多汗症の治療法である精神分析療法とは、19世紀に心理学者フロイトがはじめたものです。
精神分析療法で多汗症の治療をする時には、目に見える汗そのものを問題にするのではなく、
もっと深い心のレベルで多汗症の原因を探っていきます。
例えば、どうしても汗が止まらない人の場合、その多汗症の原因は、
本人ですら覚えていないくらいの深い意識の中にある場合があります。
心の深い部分のなかから、多汗症の汗に隠された意味を見つけだすという治療法です。
ロゴセラピーという治療法があります。
多汗症の場合、まず最初に手のひらの汗が多いことに気づき、さらにそれが止まらなくなり、
最後には多汗恐怖症になる、というプロセスをたどることが多いのですが、
この流れに勢いをつけてしまうのは本人の意識です。
多汗症の汗を止めようと手のひらに意識を集中しすぎると、逆にもっと汗が出てきてしまう、という状態です。
こうした心理を、多汗症や赤面症の治療に応用したのがロゴセラピーです。
多汗症の場合、とにかく汗を出さないように心がけている人が多いようですが、
それは、逆に自分の神経を汗に集中していることになります。
これは多汗症の汗に立ち向かっているようで、実は多汗症の汗から逃げており、逆効果になっています。
心理学的には、嫌だと思うものから逃げると、かえって嫌なものが追いかけてくる、と言われています。
つまり、多汗症の汗に神経を集中させればさせるほど、多汗症の汗は出てきてしまうんです。
そこで、多汗症の治療法「ロゴセラピー」では、その逆をいく逆説志向をとります。
どういうことかというと、多汗症の患者さんに対して、
「昨日はたった1リットルしか汗をかいていないんですね。じゃあ、今日は10リットルほど汗をかいてみましょうか」
といった話をするんです。
つまり、「汗をかきたくない!」と思えば思うほど、逆に汗をかいてしまうのなら、
いっそのこと「どこまで汗をかけるか試してみよう」と開き直ってしまうわけです。
多汗症の治療法「ロゴセラピー」とは、簡単にいえば「開き直り療法」といえるでしょう。
この多汗症の治療法「ロゴセラピー」の説明を聞くと、
「そんなことで多汗症が治るくらいなら苦労はしない!」と思う人もいるでしょう。
しかし、これが意外と有効で、多汗症への治療効果がすぐにでてきます。
もちろん、どんな多汗症の人にも効く、というわけではありません。
ですが、簡単にできますし、多汗症への効果もかなりあります。
もし、多汗症の専門家にこの治療法を進められたら、ぜひ一度試してみてください。
多汗症の治療法「系統的脱感作法」とは、特に手のひらの多汗症に効果がある治療法です。
手のひらの多汗症の場合、「汗をかきたくない!」と思って緊張してしまい、
そのせいでますます多汗症の汗が止まらなくなる、という悪循環に陥りがちです。
そこで、緊張とは正反対のリラックスした状態になり、多汗症の汗をおさえよう、
というのが系統的脱感作法です。
自分でリラックスした状態になるには、自律訓練法という、
多汗症にも関係している自律神経の動きをコントロールできるようにする方法を使います。
そして自律訓練法でリラックスできるようになったら、多汗症の治療法
「系統的脱感作法」へすすみます。
多汗症の治療法「系統的脱感作法」では、不安階層表というものを使います。
不安階層表とは、患者さんがこれまでに経験した緊張した場面を、面接や心理テ
ストなどによって記憶の中から掘り出し、その刺激の強さが小さいものから順
番に並べた表のことです。
不安階層表を使って、緊張度の低い場面から順番にイメージしていきます。
緊張して手に多汗症の汗をかく段階になったら、自律訓練法を
使い、自分でリラックスした状態をつくり、緊張をゆるめます。
そしてその段階で多汗症の汗が出ないようになったら、上の緊張段階にすすみ
同じことを繰り返していきます。
最終的には、一番上の緊張段階をイメージしても、リラックスして緊張をほぐし、
多汗症の汗がでないようにコントロールできるようになることが目標です。
こうした方法のひとつひとつを「脱感作」といい、ステップを踏んで順番にすすむの
で「系統的脱感作」と呼ぶそうです
精神分析療法の中でも、自由連想法という多汗症の治療法があります。
多汗症の治療法「自由連想法」では、まず週に1回から数回のペースで面接を行います。
多汗症の患者さんは、寝椅子に楽な姿勢で横になり、多汗症に関係あること無いこと、
頭に浮かんでくることをすべて治療者に話します。
治療者は話の内容と、多汗症の患者さんの態度や振る舞いなどを分析して、
多汗症の患者さんにフィードバックしていきます。
多汗症の患者さんは、その分析結果を元に、幼い頃の対人関係やコンプレックス
などを探しだし、過去の記憶をたどっていって、現在の自分の心の様子を見つめなおして、
自分にとって多汗症の汗がどういう意味をもっているか、を理解することによって、
少しづつ多汗症の精神的原因を取り除いていこうという方法です。